Guide Dog & Service Dogs Association of Japan

校長メッセージ

あすなろ生たちに、期待します。

学校長 千石 保 昔、お正月のくじ引きで、コリー犬を貰ったことがある。子どもが『スピッキー』と名づけて、家族の一員のように可愛がった。スピッキー12歳の或る日、入ってはならない部屋の中へ来て、もがき苦しんだ。直ぐ病院へ連れて行った。僅かに意識があって、スピッキーが私を見つめた。その時は、無言で、もう声が出なかったのかもしれない。
 帰らぬ犬になった知らせを受けて、声をあげて悲しんだ。あれから40年あまり、いまでもスピッキーのことを思うと胸が騒ぐのである。 犬は可愛がってくれた飼い主に、まさに「五体投地」でお返しをする。五体投地は、人間が体を仏様に投げ出すこと、チベット仏教では、極限の信仰表現である。人間と犬は、一種の宗教的関係にも匹敵しないだろうか。
 「あすなろ学校」では、若者一人と犬一頭が昼夜を共にして過ごすことになる。きっと若者は犬を可愛がれば、五体投地で犬がお返しすることを体験するに違いない。人間社会になくしてはならない相互信頼を学んで、誰からも信頼される人間が育っていくに違いない。
 私は期待している。

学校長 千石 保